【年金世代向け】給付金4選! 65歳からの家計を支える公的支援、どんなものがある?

年金世代が「申請すればもらえる」4つの給付金

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【年金世代向け】給付金4選!65歳からの家計を支える公的支援、どんなものがある?

2026年度の基礎年金は、満額で月額7万608円です。前年から1.9%上昇し、初めて7万円を突破しましたが、3.2%の物価上昇には追いついておらず、実質的に価値は目減りしています。こうした状況から、老後の生活費に不安を抱く人もいるでしょう。

年金世代は、2ヶ月に1回の年金収入だけでなく、国や自治体が用意する給付金を上手に活用していくのが重要です。どれも申請が必要ですが、給付金を受給できれば、生活に役立てられます。この記事では、年金世代が活用したい給付金を4つ紹介します。

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年金世代がライフプランで考えるべきポイント

年金は65歳から受給し始めます。一方で、厚生労働省の「令和6年簡易生命表」によれば、平均寿命は男性が約81歳、女性が約87歳となっており、平均20年程度年金を受給し続けることになります。

年金世代がライフプランを立てる際に意識したいのが「年金収入の正確な金額」と「急な支出への備え」です。年金は現役時代の給与のように毎年受給額が増えるとは限りません。そのため、物価上昇などの影響をダイレクトに受けます。

「働いて収入を増やす」「年金以外の資産をつくる」といった工夫で、日々の支出やもしものときの出費に備えなければなりません。

給付金についての知識があれば、老後の家計にゆとりをもたらせる可能性が高まります。次章以降で、年金世代が活用したい給付金制度について、理解を深めていきましょう。

年金世代向けの給付金4選

65歳から受け取れる老齢年金を受給する世代が活用したい給付金として、以下の4つを紹介します。

・老齢年金生活者支援給付金

・加給年金

・高額療養費

・高年齢求職者給付金

条件に該当する際は、有効活用してください。

老齢年金生活者支援給付金

老齢年金生活者支援給付金は、所得の少ない年金世帯に支給される年金です。まずは給付金の受給要件を見てみましょう。

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老齢年金生活者支援給付金の受給要件

老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の受給要件

以下を満たす場合に対象となる。

・65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。

・世帯全員が市町村民税非課税である。

・前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後生まれの人は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの人は80万6700円以下(※2)である。

※1障害年金・遺族年金などの非課税収入を除く。

※2昭和31年4月2日以後生まれで80万9000円を超え90万9000円以下の人や昭和31年4月1日以前生まれで80万6700円を超え90万6700円以下の人には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される。

老齢基礎年金を受給しており、所得が所定の金額以下でなければならないほか、住民税非課税世帯に該当している必要があります。3つの条件のうち一つでも満たないと、給付金は支給されません。

給付金額は、国民年金保険料の納付月数や免除月数によって決まります。具体的には、以下のとおりです。

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老齢年金生活者支援給付金の給付金額

老齢年金生活者支援給付金

・以下の計算式で算出した金額の合計額

・保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5450円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月

・保険料免除期間に基づく額(月額)= 1万1551円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月

補足的老齢年金生活者支援給付金

・5450円×保険料納付済期間 / 被保険者月数480月×調整支給率(※)

※調整支給率は以下のとおり

・昭和31年4月2日以後生まれ(88万9300円-前年の年金収入金額とその他の所得の合計)÷10万円

・昭和31年4月1日以前生まれ(88万7700円-前年の年金収入金額とその他の所得の合計)÷10万円

受給額は、基準額である5450円をもとに、保険料を納めた期間や免除された期間によって変わります。年金と同じく、2ヶ月に1回支給される仕組みです。

給付金を受け取るには、申請が必要です。すでに年金を受給している場合、毎年9月ごろに対象者宛にはがきが届きます。氏名や生年月日などの個人情報を記載してポストに投函するだけで、手続きは完了します。所得が要件に当てはまる人は、忘れずに申請を済ませましょう。

加給年金

加給年金は、厚生年金保険に25年以上加入する人が65歳になったときに、その人に生計を維持されている家族がいる場合に支給される年金です。老齢厚生年金に上乗せされる形で支給されます。

支給額は、生計を維持する家族によって変わります。支給額のほか、要件や申請手順を見てみましょう。

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加給年金の支給要件・支給額・申請手順

支給額

・配偶者:23万9300円

・1人目・2人目の子:各23万9300円

・3人目以降の子:各7万9800円

支給要件

・配偶者:65歳未満であること

・1人目・2人目の子:18歳到達年度の末日までの間の子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子

・3人目以降の子:18歳到達年度の末日までの間の子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子

申請手順

・1.日本年金機構のWebサイトから「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」をダウンロードする

・2.届出に「受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本」「世帯全員の住民票の写し」「配偶者や子の所得証明書または非課税証明書」を添付する

※届出に本人や加給年金額の対象者のマイナンバーを記入すれば添付不要

・3.年金事務所または街角の年金相談センターに書類を提出する

上記の金額に加えて、生年月日に応じて最大17万6600円の特別加算が加わります。なお、配偶者が65歳以上の場合や、子どもがすでに巣立っている場合は、加給年金を受け取れない場合があります。

申請は、所定の様式や必要書類を用意して、年金事務所などに提出する必要があります。世帯全員の住民票の写しが必要になるなど、必要な書類がやや多く、その分費用もかかりやすいです。申請準備をする際は漏れがないか慎重に確かめながら行いましょう。

高額療養費

高額療養費制度は、1ヶ月あたりの自己負担限度額を超えて医療費を支払った場合に、超えた分が全額払い戻される制度です。1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額は、年収によって区分されています。例として、70歳未満の人の自己負担限度額を確かめてみましょう。

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高額療養費制度の自己負担限度額(70歳未満の場合)

・年収約1160万円〜:25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%

・年収約770万円~約1160万円:16万7400円+(医療費-55万8000円)×1%

・年収約370万円~約770万円:8万100円+(医療費-26万7000円)×1%

・年収~約370万円:5万7600円

・住民税非課税世帯:3万5400円

年金世代は「年収~約370万円」や「住民税非課税世帯」に該当しやすく、自己負担限度額が比較的低い可能性が高いです。そのため、定期的な通院・入院で限度額を超えやすく、払い戻しの恩恵を受けやすいのです。なお、医療費には入院時の食事代や差額ベッド代は含まれません。

高額療養費による払い戻しを受ける際は、加入する健康保険の窓口宛てに申請手続きをします。そのため、医療機関の窓口では一次的に医療費を全額立て替えなければなりません。ただし、マイナ保険証での受診や、加入する健康保険で限度額適用認定書を受け取り、医療機関に提出していれば、自己負担限度額を超える分の支払いが免除されます。

※2026年8月に制度改正が予定されており、限度額が引き上げられる可能性があります。

高年齢求職者給付金

高年齢求職者給付金とは、65歳以上で雇用保険の被保険者となっている方が退職し、失業状態になった場合に受け取れる給付金です。支給額や申請手順などを見てみましょう。

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高年齢求職者給付金の支給額・申請手順

支給額

・被保険者期間1年未満

・基本手当日額の30日分の一時金

・被保険者期間1年以上

・基本手当日額の50日分の一時金

支給要件

・離職の日以前1年間のうち、被保険者期間が通算で6ヶ月以上あること(※1)

・失業していること(※2)

申請手順

・退職後に以下のようなものを持参して管轄のハローワークで手続きする

・マイナンバーのわかるもの

・個人情報のわかるもの

・顔写真

・通帳またはキャッシュカード

・求職申込日から7日の待期期間を経る(※3)

・支給が開始される

※1:被保険者期間とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1ヶ月ごとに区切っていった期間で賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1ヶ月として計算する。

なお、令和2年8月1日以降に離職した人で賃金支払基礎日数が11日以上の月が6ヶ月ない場合は、賃金支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月を1ヶ月として計算する。

※2:以下のような状態であること

・離職していること

・「就職したい」という意思があること

・就職できる能力が十分あり求職活動をしているにもかかわらず、就職できていない状態にあること

※3:自己都合退職の場合はさらに2ヶ月、重大な帰責事由による解雇の場合は3ヶ月の給付制限を経る必要がある

雇用保険の基本手当で用いられる「基本手当日額」の30日分または50日分が、まとめて支給されます。基本手当日額は、1日あたりの賃金額に対して、45〜80%の所定の給付率を掛けて算出します。

高年齢求職者給付金は、年金との併給が可能です。雇用保険の基本手当は年金との併給ができませんが、高年齢求職者給付金は、受給しても年金が支給停止となることはありません。再就職を目指す年金世代にとっては、安定収入を得ながら働き口探しができる貴重な給付金といえるでしょう。

まとめ

年金世代向けの給付金は、年金が実質的に上乗せされるものや、医療を受ける際の助けとなるもの、再就職までの収入を補填するものなど、さまざまです。老後のライフプランにあわせて、活用できるものから申請手続きを始め、日々の生活支出などの役に立ててください。

参考資料

・厚生労働省「令和6年簡易生命表 1 主な年齢の平均余命」

・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」

・日本年金機構「加給年金額と振替加算」

・全国健康保険協会「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)」

・厚生労働省「離職されたみなさまへ 〈高年齢求職者給付金のご案内〉」

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