【ふつうのシニア】年金は月いくらもらってる? 60歳代以上の平均額と無職世帯のリアルな家計収支
- 65歳以上無職夫婦の平均貯蓄はいくらか
- 世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄の種類別現在高の推移(二人以上の世帯)
- 65歳以上《有職世帯を含む》貯蓄額はいくらか
- 世帯主が65歳以上の世帯の現在貯蓄高階級別世帯分布(二人以上の世帯)ー2024年ー
- 年金暮らしのリアル:65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支
- 「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支
- 65歳以上の夫婦のみの無職世帯:毎月の収入
- 65歳以上の夫婦のみの無職世帯:毎月の支出
- 【2026年度】年金受給額はいくらになる?最新の改定情報を解説
- 2026年度の年金額例
- 厚生年金と国民年金、みんなは月いくらもらっている?受給額の分布をチェック
- 国民年金・厚生年金「平均月額や個人差を見る」
- 国民年金(老齢基礎年金):平均年金月額
- 厚生年金(国民年金部分を含む):平均年金月額
- 「年金だけじゃ日常生活費も払えない」というシニアが約3割も…
- 「年金にゆとりがない」と感じる理由

【ふつうのシニア】年金は月いくらもらってる?60歳代以上の平均額と無職世帯のリアルな家計収支
4月の年金支給日を前に、これからの生活について考えている方も多いのではないでしょうか。
ご自身の年金額が他の人と比べて多いのか、それとも少ないのか、また、この先年金だけで生活していけるのかといった疑問や不安は、多くの方が抱える悩みかもしれません。
この記事では、2026年度の最新の年金額改定の内容をはじめ、国民年金と厚生年金の平均受給額、そして年金で暮らすシニア世帯のリアルな家計収支まで、気になるお金の情報をデータに基づいて詳しく解説します。
ご自身の状況と照らし合わせながら、今後のライフプランを考える上での参考にしていただければ幸いです。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
65歳以上無職夫婦の平均貯蓄はいくらか
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯(二人以上の世帯)の平均貯蓄額は2560万円でした。
世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄の種類別現在高の推移(二人以上の世帯)

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」
この貯蓄額は近年増加傾向にあり、2019年の2218万円から2024年には2560万円へと、直近5年間で右肩上がりの状態が続いています。
貯蓄の種類別に見ると、最も多いのは定期性預貯金で859万円です。次いで通貨性預貯金が801万円、有価証券(※1)が501万円、生命保険などが394万円、金融機関外(※2)の貯蓄が6万円となっています。
前年からの増加幅では、通貨性預貯金が+47万円(+6.2%)、有価証券が+21万円(+4.4%)と伸びています。
※1 有価証券:株式、債券、株式投資信託、公社債投資信託、貸付信託、金銭信託など(いずれも時価)
※2 金融機関外:金融機関以外への貯蓄のことで、社内預金、勤め先の共済組合への預金など
65歳以上《有職世帯を含む》貯蓄額はいくらか
同じく「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」から、有職世帯も含めた世帯主が65歳以上世帯全体の貯蓄額を見てみましょう。
世帯主が65歳以上の世帯の現在貯蓄高階級別世帯分布(二人以上の世帯)ー2024年ー

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」
65歳以上の二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値)
・平均値:2509万円
・貯蓄保有世帯の中央値(※):1658万円
有職世帯を含めた65歳以上の二人以上世帯における平均貯蓄額は2509万円ですが、貯蓄が0円の世帯を除いた中央値を見ると1658万円と、平均値よりも約850万円低い結果となっています。
一部の貯蓄が多い世帯により、平均値が引き上げられていることが考えられます。
年金暮らしのリアル:65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支
老後のお金について具体的にイメージするため、総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」から「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支を見てみましょう。
「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
65歳以上の夫婦のみの無職世帯:毎月の収入
・収入合計:25万4395円
・うち社会保障給付(主に年金):22万8614円
65歳以上の夫婦のみの無職世帯:毎月の支出
・消費支出:26万3979円
・非消費支出:3万2850円
支出合計29万6829円
この世帯の場合、ひと月の収入は25万4395円、その約9割の22万8614円を公的年金などの社会保障給付が占めます。
一方で支出の合計は29万6829円。そのうち社会保険料や税などの「非消費支出」が3万2850円、いわゆる「生活費」にあたる消費支出が26万3979円でした。
この夫婦世帯の場合、毎月約4万2000円の赤字となり、貯蓄の取り崩しなどでカバーすることになるでしょう。
【2026年度】年金受給額はいくらになる?最新の改定情報を解説
公的年金額は、物価や現役世代の賃金を考慮して年度ごとに改定されるルールです。2026年度分は、法律の改定に基づき前年度より国民年金(基礎年金)1.9%、厚生年金(報酬比例部分)2.0%増額され、4年度連続のプラス改定となりました。
2026年度の年金額例

2026年度の年金額
・国民年金(老齢基礎年金(満額)):7万608円(1人分※)
・厚生年金:23万7279円(夫婦2人分※2)
ただし上記はあくまでも「年金例」です。実際に支給される年金額は、現役時代の年金加入状況により個人差が出ます。
なお、年金額自体は国民年金1.9%、厚生年金2.0%増えていますが、「マクロ経済スライド」の発動により、実質的には目減りしている点には注意が必要です。
マクロ経済スライドとは、公的年金被保険者(年金保険料を払う現役世代の数)の変動と平均余命の伸びに基づいて設定される「スライド調整率」を用いて、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除する仕組みです。
厚生年金と国民年金、みんなは月いくらもらっている?受給額の分布をチェック
厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年度末現在の平均年金月額は以下の通りです。
※厚生年金の被保険者は第1号~第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険(第1号)」(以下記事内では「厚生年金」と表記)の年金月額を紹介します。また、厚生年金の月額には国民年金(老齢基礎年金)部分が含まれています。
国民年金・厚生年金「平均月額や個人差を見る」

国民年金の平均年金月額

厚生年金の平均年金月額
国民年金(老齢基礎年金):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:5万9310円
・〈男性〉平均年金月額:6万1595円
・〈女性〉平均年金月額:5万7582
厚生年金(国民年金部分を含む):平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:15万289円
・〈男性〉平均年金月額:16万9967円
・〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含む
国民年金のみを受給する場合は男性が6万円台、女性が5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)では男性が16万円台、女性が11万円台が平均です。
しかし、グラフから分かるように、受給権者の間で年金額には大きな個人差があります。ご自身の年金見込み額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できます。
「年金だけじゃ日常生活費も払えない」というシニアが約3割も…
J-FLEC(金融経済教育推進機構)が2024年12月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」では、60歳代・70歳代の二人以上世帯において、60歳代の32.6%、70歳代の30.6%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答しています。
「年金にゆとりがない」と感じる理由

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?
年金にゆとりがないと感じる理由としては、物価上昇や医療費・介護費負担の増加が上位に挙げられます。
完全リタイア後の老齢年金世帯は、現役時代に比べて収入が減少するのが一般的です。そのため、家計への負担感は今後も増していくことが予想されます。
また、現役時代は毎月給料日があったものの、老後の年金は「偶数月に2カ月分まとめて支給」となるため、家計管理のサイクルも変化します。
年金支給のサイクルに合わせ、日ごろの生活費のやりくりに工夫を加える必要があるでしょう。
まとめにかえて
この記事では、2026年度の年金額、平均的な受給額、そして高齢者世帯の家計収支の実態まで、さまざまなデータを見てきました。
全体の平均値やモデルケースとご自身の状況を比較して、どのような感想を持たれたでしょうか。
統計データからは、年金収入のみで生活を維持することは容易ではなく、多くの世帯が貯蓄を取り崩すなどして赤字を補っている現実が浮かび上がります。
特に女性の場合、現役時代の働き方が将来の厚生年金額に大きく影響するため、ご自身の年金見込額を早めに把握しておくことが重要です。
まずは日本年金機構の「ねんきんネット」などを利用して、ご自身の正確な年金記録を確認し、具体的な将来の生活設計を立ててみることをおすすめします。
参考資料
・総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」
・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
・総務省統計局「第3 家計調査の貯蓄・負債編の見方」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
・厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
・日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
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