65歳以上の無職夫婦は月3.4万円の赤字? 年金と生活費の実態・老後資金の対策まで解説

年金だけで足りる?平均収支と不足額をもとに、手取り10%の積立で老後資金2000万円を目指す考え方を整理

65歳以上の無職夫婦は月3.4万円の赤字?年金と生活費の実態・老後資金の対策まで解説

4月は新年度が始まり、生活費や将来の資金計画を見直す人が増える時期です。

特に65歳以上の無職夫婦世帯では、年金収入を中心とした生活が一般的ですが、「毎月の収支は本当に足りているのか」と不安に感じる方も少なくありません。

年金だけでは毎月約3万4000円の赤字が生じるとされる高齢無職夫婦世帯。老後の生活を支えるには、現役時代からの計画的な資産形成が欠かせません。

高齢世帯の家計状況と金融資産の実態データをもとに、手取り収入の10%を積み立てるだけで、60歳までに2000〜3000万円を準備できるシミュレーションもわかりやすく解説します。

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高齢者世帯のリアルな家計状況

収入の多くを年金に頼っている高齢無職世帯は、実際にどのような家計状況にあるのでしょうか。

総務省統計局の資料によると、65歳以上の無職夫婦世帯では毎月約3万4000円の赤字が生じています。

65歳以上の無職夫婦世帯の家計収支

この赤字を補うには、配当金や利息といった資産からの収入を得るか、貯蓄を取り崩すかが必要になります。リタイアまでにできるだけ多くの資産を形成し、資産所得を得られる状態を整えておくことが、老後の安心につながります。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」によると、70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は平均値が1923万円、中央値は800万円でした。

70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

受け取れる年金額や老後の生活費をあらかじめ試算したうえで、どれだけの老後資金が必要かを具体的に考えておきましょう。

老後資産を用意する鍵は「10%の貯蓄」

老後資産を積み上げるうえで有効なのが、仕組みとして継続できる積立貯蓄です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の資料によると、学校卒業後にフルタイムの正社員として60歳まで働いた場合の生涯賃金(退職金除く)は、男女・学歴によって一定の差があります。

生涯賃金の男女差

生涯賃金の男女差

税金や社会保険料を差し引いた手取り収入は、大まかに生涯賃金の約70%です。

夫婦がそれぞれ60歳までフルタイムで働き、手取りの10%を毎月積み立てた場合、60歳時点での貯蓄額は2000万〜3000万円規模に達する試算となります。

60歳時点での貯蓄額試算

あくまで単純計算にはなるものの、特別な運用をしなくても、手取りの10%を淡々と積み立てるだけでこれだけの資産形成が可能です。財形貯蓄や口座振替を活用すれば、手間をかけずに継続できます。

現役世代の方は、現在の年齢と目標とする老後資金から逆算して、今から計画的に貯蓄を進めることをお勧めします。

貯蓄だけでは目標額に届きそうにない場合は、NISAやiDeCoといった税制優遇制度の活用も検討してみてください。

老後に備えた資産形成と、新年度の家計対策

65歳以上の無職夫婦世帯では、平均的に毎月約3.4万円の赤字が生じるとされており、年金収入だけで生活費をまかなうのが難しい現実があります。

そのため、多くの世帯が貯蓄の取り崩しを前提とした生活を送っています。

こうした状況に備えるには、現役時代から計画的に資産を形成しておくことが重要です。

中でも「手取りの10%を積立する」というシンプルなルールは、長期的に見ると大きな資産差につながる可能性があります。

4月の新年度は、収支バランスや貯蓄状況を見直す絶好のタイミングです。

まずは自分の収入と支出を把握し、無理のない範囲で積立を始めるなど、将来に向けた行動を早めに検討しておきましょう。

参考資料

・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」

・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」

・独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2024」

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