ユナイテッド航空、長距離路線にエアバスのナローボディ機「A321XLR」を導入

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

ユナイテッド航空に新たに導入予定のエアバスA321XLRでは、ビジネスクラスにスライド式のドアが備えられる予定だが、米連邦航空局の認証を受けるまでは使用できない。

  • ユナイテッド航空は、2026年夏に注目のエアバスA321XLRを導入する。
  • 長距離路線向けに特別に設計されたA321XLRは、ボーイング757で運航している路線での置き換えが見込まれている。
  • ビジネスクラスにはドア付きのベッドが備えられ、エコノミークラスには軽食コーナーが設けられる。

ユナイテッド航空(United Airlines)は、最新の長距離路線向け機体の導入を予定しており、「超プレミアム仕様」と位置づけている。

高い注目を集めるエアバス(Airbus )A321XLRは、長距離飛行のために特別に設計された機体だ。この機体についてユナイテッド航空は、「ナローボディ機(通路が1本だけの旅客機)でありつつもワイドボディ機のような体験を提供する」と説明している。2026年夏に就航する見通しで、大型機を使わずとも、新しい国際路線を開設できるようになると見られている。

この機体はプレミアム座席の割合が高く、長距離国際線で提供する高級ビジネスクラス「ポラリス(Polaris)」には、スライド式ドアとベッドを備えた個室のようなスイート型座席が導入される。エコノミークラスには、乗客が自由に軽食を取りに行けるスナックバーが設けられる。全150席のうち5分の1がビジネスクラスまたはプレミアムエコノミーの座席になっていて、すべての座席に機内エンターテインメントと接続できるBluetooth機能が搭載される予定だ。

これらの仕様は、ユナイテッド航空に導入される新しいキャビン「エレベーテッド(Elevated)」の一部であり、ボーイング787-9やエアバスA321neo「コーストライナー(Coastliner)」、またCRJ450などの機体にも導入される予定だという。今回の変更は、より快適な座席に追加料金を払う人が増えていることを背景に、ユナイテッド航空が今後も長距離路線の上位クラスに力を入れていく考えを反映していると言えるだろう。

エアバスA321XLRは、現在ボーイング757で担っている運航を置き換えるとユナイテッド航空は説明している。757は1980年代に登場した旧式の機体で、A321XLRは航続距離や燃費の面で上回っているという。そしてA321XLRは、機体の下部に追加の燃料タンクを備えており、約5400マイル(約8700km)飛行可能で、およそ11時間ノンストップで海洋や大陸を横断できるという。

航続距離の延長と運航コストの低さにより、これまで従来のナローボディ機では対応できず、大型のワイドボディ機では採算が合わなかった需要の少ない路線にも就航が可能になる。

ユナイテッド航空は、2026年夏に一部の国際線のB757を使った路線でA321XLRの運航を開始し、その後、ヨーロッパや南米などへ展開していく予定だ。なお、具体的な初就航先は明らかにされていない。

ユナイテッド航空のグローバルネットワーク計画・アライアンス担当シニア・バイスプレジデントであるパトリック・クエイル(Patrick Quayle)は、以前、「(これまでのボーイング)757では、実質的にスペインあたりまでしか飛べない」とBusiness Insiderに話しており、北イタリアやフランス、スカンジナビア、西アフリカや北アフリカなどさらに遠距離の目的地への就航が見込まれると説明した。

ユナイテッド航空はエアバスA321XLRを50機発注しており、2028年までにその過半数を就航させる計画だ。以下で、A321XLRの特徴を詳しく見ていく。

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

そのドアは、乗客を包み込むような空間をつくり出す。

ユナイテッド航空はビジネスクラス「ポラリス」を改良し、業界でも特に人気の高い設備の一つ、スライド式ドアを導入した。アメリカン航空(American Airlines)やエア・インディア(Air India)も最近、スライドドアを採用している。

ただし、ユナイテッド航空のドアはまだアメリカ連邦航空局(FAA)の承認を得ておらず、就航当初は開放された状態のままでの運用となる見込みだ。FAAは安全性の認証を行う見通しだが、その時期はまだわかっていない。

ポラリスの乗客には、これまでと同様に上質な寝具やグレードの高い機内食、アメニティキットが提供されるほか、Bluetooth対応の19インチモニターも備えられる。ベッドは最大78インチ(約198センチ)まで伸ばすことができる。

ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている

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ポラリスの座席は内側に傾いた配置となるため、乗客は窓の外を見にくくなる。

ワイドボディ機向けのポラリスの座席は、ナローボディ機では前向きに座席を配置すると収まらないため、ユナイテッド航空は座席を内側に傾ける必要があった。

そのため、座席は窓側ではなく通路側を向くことになり、上空からの景色を広く見渡せるような座席に慣れている利用頻度の高い乗客には、不満につながる可能性がある。

新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない

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「プレミアムプラス」は、ビジネスクラスとエコノミークラスの間にあり、2×2の座席配列となる。

ユナイテッド航空はプレミアムプラス(Premium Plus)の新デザインを導入し、その中でも特に注目されるのがプライバシーを高める仕切りだ。ワイドボディ機の仕様とは異なり、エアバスA321XLRでは中央席は設けられない。

そのほか、改良されたA321XLRのキャビンには、大きくリクライニングするラウンジ型の座席が12席配置され、Bluetooth対応の16インチモニターやフットレスト、レッグレストも備えられる。機内食や寝具も、通常のエコノミークラスと比べて質が高いものが提供される。

エアバスA321XLRにはビジネスクラスとプレミアムプラスの間に位置する高価格帯の座席が32席設けられる予定で、これは現在使われているボーイング757より16席多いという。

エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

軽食コーナーには、スナックや飲み物が用意される。

軽食コーナーはエコノミークラスの後方に設けられる。スペースを確保するため、ユナイテッド航空はエコノミークラスの座席を数列分減らしている。

この立ち寄って利用できるサービスは、同社のCRJ550やエアバスA321neoですでに導入されており、すべての乗客が利用できる。

エコノミークラスは基本的に標準的な3×3配列で、座席数は118席となっており、このうち36席は足元の広い座席だという。各座席には、Bluetooth対応の13インチモニターが備えられる予定だ。

大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

エアバスのA320neoに搭載されるオーバーヘッドビン「エアスペースXLビン」の例。

ユナイテッド航空は、エアバスA321XLRに大型のオーバーヘッドビン(座席上部にある手荷物収納棚)を採用するとしており、これはエアバスの「エアスペースXLキャビン(Airspace XL cabin)」の一環として設計されたものである。これによってキャリーバッグやスーツケースをより多く収納できるようになる、搭乗時に手荷物を預けることが減るという。

同じ設計のオーバーヘッドビンは、ユナイテッド航空のエアバスA321neo機ですでに使用されている。

A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

「コーストライナー」は専用のカラーリングが施される予定だ。

「コーストライナー」は、サンフランシスコやロサンゼルス、ニュージャージー州ニューアークにあるユナイテッド航空の拠点間を結ぶ大陸横断路線専用の「エアバスA321neo」のことだ。

A321neoはA321XLRより航続距離は短いものの、A321XLRと同様にエコノミークラスの軽食コーナーや、ドア付きのフルフラットのポラリスの客室仕様が採用される予定だ。

各航空会社もA321XLRを導入

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

イベリア航空(Iberia)は、A321XLRを初めて運航した航空会社だ。

スペインのイベリア航空(Iberia)はA321XLRを最初に導入し、実際に運航を始めた航空会社で、2024年11月にマドリードからボストンへの路線の運航を開始した。

アメリカン航空、オーストラリアのカンタス航空(Qantas)、アイルランドのエアリンガス(Aer Lingus)、ハンガリーのウィズエアー(Wizz Air)、ウズベキスタンのカノット・シャーク(Qanot Sharq)もA321XLRを運航している。A321XLRの受注は累計で500機を超えている。

長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

ビジネスクラスにはドアが設けられる予定だが、現時点ではまだ利用できない, ポラリスの座席は前方ではなく内側を向いている, 新しい「プレミアムプラス」はプライバシー性が高く、中央席がない, エコノミークラスの後方にはセルフサービスの軽食コーナーが設置される, 大型のオーバーヘッドビンの導入で、手荷物を預ける頻度が減る, A321XLRは、ユナイテッド航空の新たな機体「コーストライナー」と役割を分けながら運用される, 各航空会社もA321XLRを導入, 長距離路線のナローボディ機にベッドがあるのは新しいことではない

ジェットブルーのビジネスクラス「ミント」には、フルフラットのベッドと、飛行中に閉めて使うことが認められているドアが備えられている。

ユナイテッド航空は長らく、大西洋を横断するボーイング757型機において、フルフラットシートを完備した座席「ポラリス」を運用してきた。そして、デルタ航空もまた(自社の最上位クラスである『デルタ・ワン(Delta One)』を同型機に導入し)同様の運用をしている。

ジェットブルー航空(JetBlue Airways)も同様に、ベッドを備えたビジネスクラス「ミント(Mint)」を、A321XLRの前身であるエアバスA321LR機でヨーロッパ路線に投入している。