補助金が早ければ5月末で枯渇!第三次オイルショック?節約上等!燃費をよくするためのエコ運転術とは

4月2日以降に石油元売り各社に支給されているガソリン補助金は1リッターあたり49.8円。レギュラーガソリン全国平均価格が167.4円(前週比-2.8円、4月6日時点)と、かろうじて政府目標の170円程度をクリアしているが、このまま50円程度の補助金が続けば早ければ5月末に枯渇してしまうという。補助金がなくなれば217.2円だ! もはや自衛手段しかない。節約および燃費をよくするための運転をするしかない!
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文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
早ければ5月末に補助金1兆800億円が枯渇! 政府はどう対応?

第一次オイルショックの際、時の政府は国民に対し、石油節約運動を呼び掛けたが、今回は国民への節約要請はまだない(出典:首相官邸)
イラン情勢の影響で、3月26日から石油元売り各社へ支給されたガソリンへの補助金は3月19~25日に1Lあたり30.2円、1週間ごとに見直され、26日~4月1日は48.1円、2日以降は49.8円支給、4月9日以降は48.8円を支給することになっている。この補助金のおかげでレギュラーガソリンの全国平均価格は167.4円(4月6日現在)を達成している。
2025年12月31日に暫定税率が廃止されたが、廃止直後の2026年1月のレギュラーガソリン全国平均価格は150.9円。4月6日時点(4月8日石油情報センター発表)では、レギュラーガソリンが167.4円(前週比-2.8円)、ハイオクガソリンが178.3円(前週比-2.6円)と3週連続で値下がり傾向が続いている。
今後も補助金が50円程度の水準が続くと、基金から月5000億円程度が必要になり、補助の財源となる基金は1兆800億円がたった2カ月、5月末~6月に枯渇することになる。
もし、仮に4月9日以降の補助金48.8円がなくなれば、217.2円ということになる。
ガソリン枯渇という不安が広がるなか、高市首相は 「日本には約8か月分の石油備蓄があり、代替調達の進展の結果、備蓄放出量を抑えながらも年を越えて石油の供給を確保できるめどがつきました」と発言。
今後の原油価格も見通せない状況だ。トランプ大統領はイランに対し、交渉期限までに合意しなければ攻撃をすると警告、その発言を受け、4月6日のニューヨーク原油市場は、原油価格の指標となるWTI原油先物価格が一時1ドル114ドルまで上昇、終値は112.41ドルと3年10カ月ぶりの高値となった。
4月7日にはトランプ大統領が「イランへの攻撃を2週間停止することで合意した」との発言、これを受け、WTI原油先物価格は1バレル91ドル台を暴落した。
またイラン攻撃後、日本関係船45隻のうち、ホルムズ海峡を通過したのは3隻。停戦によって日本関係船が通常通りの運航になればガソリン価格が下がってくるのだろうか、先行き不透明だ。
政府は追加予算の投入を検討しているが、それでも枯渇する可能性があるため、補助金の縮小や電力・燃料の節約要請が検討され始めている。
そもそも中東地域に94%頼っている原油供給の他地域への代替えを加速をしていかないと不安が拭えない。代替調達については前年比2割以上、5月には過半数の代替調達にめどがついたとし、代替調達率をさらに引き上げるべく、産油国への働きかけを官民連携で取り組むとしている。
レギュラーガソリン200円時代がすぐそこまで来ている……。
下り坂でニュートラルに入れると燃費がよくなる?

下り坂でエンジンブレーキをかけていると燃費を悪化させると思い、Nレンジに入れる人がいるがそれは大きな間違い
ここまでガソリン価格が高騰すると自衛手段として、もはや燃費をよくする運転をするしかない。まずはよく聞く「下り坂を走行中Nレンジで走行すると、燃費がよくなるのか」は正しいのだろうか?
平坦な道を走行中、アクセルオフにすると減速度を感じると思うが、一般的なガソリン車では、Dレンジ(MT車ではニュートラル以外のギア)で走行中にアクセルオフにすると、燃料カットの制御が入り、燃料の噴射が止まる仕組みとなっている。さらにシフトダウンを行うと、エンジンはポンピングロスを起こして「回転抵抗」が強く働く。そうなると、クルマには減速する方向に力がかかる。
燃料カットの制御は、設定されたエンジン回転数よりも小さくなると解除され、アイドリング時の燃料噴射量となるが、それまでは燃料消費はしない。しかし、Nレンジで走行すると、エンジンはアイドルを維持するため、アイドリング時の燃料噴射量で燃料は消費される。下り坂をNレンジで走行すると、エンジンブレーキを使用したときと比較して、若干ではあるが燃費は悪化してしまう。
またシフトダウンをすると、エンジン回転が上昇し、燃料を多く使っていると勘違いをし、敬遠する人もいるようだが、実際は燃料カットの制御によって、(設定された回転数までは)燃料消費は行われない。「エンジンブレーキ使用」という看板がある長い下り坂では、その注意書きに従ってしっかりシフトダウンとアクセルオフでエンジンブレーキを効かせ、走行するようにしてほしい。
結論、下り坂でニュートラルに入れる操作は、アイドリング回転分の燃料は消費し続けているため、逆に燃費は悪化する。
発進時のふんわりアクセルは効き目はあるのか?

発進時はもっとも燃料を消費する。ガソリン車ならばふんわりアクセルを心がけよう(tarou230@Adobe Stock)
運転で燃費を向上させる最も効果的な方法は急加速、急発進を控え、おだやかにアクセルを踏み込むことだ。政府と自動車関連団体により1997年に発足した「エコドライブ普及推進協議会」が提唱した“エコドライブ10のすすめ”によれば「(クルマを発進させる際)最初の5秒で、時速20km程度が目安」を基準としたやさしい発進「ふんわりアクセル」を心がけるだけで、10%程度燃費が改善するのだという。
言うまでもなく、信号待ちから青になった瞬間、アクセル全開の加速は厳禁。最初の5秒で時速20kmを実際にやってみたが慎重にアクセルを少し踏んでゆっくり加速していく感覚だ。
時速20kmを超えたあたりからは徐々にアクセルを踏み増すことで、燃料消費の大きい発進時の燃費を抑えながら周囲のクルマの走行ペースにも十分についていける。重要なのはアクセルを踏み込む際はゆっくり、できるだけ一定量を踏むということ。
さらに、燃費に直結する発進加速を回避するという意味では、十分な車間距離をとり一定速度で走ることも重要。車間距離が詰まると加速や減速の機会が増え、市街地で2%、郊外で6%燃費が悪化するといわれる(日本自動車工業会調べ)。
また、前方の赤信号や先行車両の詰まり具体を確認して早めにアクセルをオフ、惰性での走行やスムーズに減速することで余計な加減速を防ぎ、停止せずに信号が青になる確率が増すことも燃費向上につながるテクニックといえる。
ちなみに、近年搭載が進むアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)は、高速走行時のアクセル操作が一定となるため燃費の向上に寄与するといわれる。
「JAF(日本自動車連盟)」のユーザーテストによれば、高速道路でのACCの使用の有無でACC使用のクルマが最大12%も燃費が向上したと報告されている。高速道路の利用が多いドライバーなら燃費アップにACCは欠かせない装備といえるかもしれない。
結論はふんわりアクセル、先読み運転、ACCの活用は省燃費運転に有効。しかし、後続のクルマがイライラしないように配慮する必要がある。
アイドリングストップはONにすればどれくらい燃費がよくなる?

現在ではアイドリングストップ機構を付けない車種が減ってきている(写真:写真AC)
10年ほど前、先進的なエコカー装備だったアイドリングストップ。信号などで一定時間クルマが停車するとエンジンを自動的に停止させ、アイドリング中に消費される燃料を節約する機能だ。
環境省の試算によれば、普通乗用車が10分間アイドリングすると0.15~0.2リッターほど燃料を消費し、毎日30分アイドリングストップをすると、年間で約150リッターの燃料が節約できるという。
ただし、一般財団法人省エネルギーセンターの発表によれば、排気量2000㏄のクルマの場合、エンジン始動に必要な燃料とアイドリングストップによりカットできる1秒あたりの燃料から試算すると、アイドリングストップは5秒以上で効果を発揮するとされる。
つまり、それより短い時間ではかえって燃費の悪化を招くというのだ。付け加えればエンジンの停止と始動を繰り返すアイドリングストップの搭載車では、バッテリーへの負担が非搭載のクルマに比べて大きいため、通常アイドリングストップ車に対応したバッテリーが採用されているため、アイドリングストップ機能はバッテリー負荷が大きく、バッテリー寿命を縮めてしまうことがいわれている。
結論としては、アイドリングストップの燃費への貢献は疑いようのない事実だが、ストップ&ゴーを繰り返すような停車時間が短い場合(5秒以下)、作動させないようにするのも場合によっては有効かもしれない。
空気圧を高くすると燃費がよくなるのはホント?

日頃からタイヤの空気圧のチェックが必要(Christian Schwier@Adobe Stock)
タイヤの空気圧によって燃費が変化するのを知っているだろうか?
空気圧が低いとタイヤが過度にたわみ、転がり抵抗が増えて燃費が悪化する。適正空気圧より50kPa(約0.5気圧)不足している状態で走行した燃費悪化率(2Lの乗用車を使用して実験室で測定)は、市街地で2.5%、郊外で4.3%、高速道路で4.8%という結果が出ている。
JAFが2021年10月に行った「タイヤの空気圧不足、燃費への影響は?」(引用)というJAFユーザーテストでの結果を見ると空気圧によって燃費が悪化するのが明らか。適正空気圧を基準として、空気圧30%減では平均4.6%、60%減では平均12.3%悪化した。
また仮に1年間の燃料費を走行1万5000km走行、燃料価格が165円の場合、適正空気圧は13.0km/L=19万410円、30%減では12.4km/L=19万9650円、60%減では11.4km/L=21万7140円。適正空気圧に比べ燃料価格は、年間で30%減が+9240円、60%減が+2万6730円と相当変わってくるのだ。
では空気圧を高くした場合、低くした場合、乗り心地はどうなるのだろうか? 空気圧が高すぎると、タイヤの内圧が高くなり剛性が上がるので乗り心地も悪くなる。コツコツとちょっととがった感じの硬さが表れることが多い。
空気圧を低くすると、乗り心地はマイルドになる。ゴツゴツ、コツコツしていたショックの角が丸くなっていく。ただ、空気圧を低くするのはおよそ1割程度。空気圧にして0.2キロくらいにとどめておくといいだろう。
空気圧を0.5キロ低くすると、転がり抵抗が明らかに大きくなる。渋滞路だと燃費の低下はそれほど大きくないが、郊外路や高速道路になると、20km/Lくらい走るクルマだと0.3キロ前後変わってくることがある。クルマが前に進むのに抵抗が大きくなった感覚があり、アクセルの踏み込み力も気持ち多めになる。これはタイヤの変形量が大きくなりエネルギーロスも大きくなるから。
空気圧を低くすると、「スタンディングウエーブ現象」が起きやすくなり、タイヤがバーストする危険性が高くなるので要注意。これは、高速走行中にタイヤ接地面の後ろ側に文字通り波のような変形が起こり、タイヤが壊れてしまう現象だ。
空気圧の調整は、燃費だけでなく、乗り心地にかなり有効な調整ということを頭に入れてほしい。調整幅の目安は空気圧を上げるほうは最大0.2キロ、10%程度がお勧め。これで高速道路だと0.05~0.1km/Lくらい燃費向上が期待できるだろう。空気圧を下げるほうは、0.1キロ低くするだけで案外マイルドな乗り味が出てくる。
結論は空気圧を高めると燃費はよくなるが0.2キロが上限値。ただし、乗り心地が悪くなったり、タイヤの寿命を早める弊害もあるので注意したい。