ボクシング 中谷潤人、井上尚弥を倒して「PFP1位」 5・2世紀の一戦へ練習公開

練習公開でシャドーボクシングを披露する中谷潤人 =神奈川県相模原市のM・Tジム(撮影・佐藤徳昭)

プロボクシングWBA、WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の中谷潤人(28)=M・T=が23日、神奈川・相模原市の所属ジムで報道陣に練習を公開した。4団体世界同級タイトルマッチ(5月2日、東京ドーム)で対戦する4団体統一王者の井上尚弥(33)=大橋=陣営5人が視察する中、20日に行われた尚弥の公開練習と同じメニューを披露。真っ向勝負で世代交代を狙う。

取材に応じる中谷潤人(撮影・佐藤徳昭)

歴史的な大一番を前にしても、中谷はいつも通りに自然体を貫いた。

「大きな試合なので、僕のキャリアにとって素晴らしいものになるように全力を注ぎたい」

大橋ジムの大橋秀行会長(61)ら尚弥陣営5人が視察。普段は2、3人で、異例の数だ。報道陣も中谷の公開練習としては過去最多となる約100人、ムービーカメラ14台が集結する中、尚弥と同じ公開練習メニューのミット打ちなどを披露。やや軽めだったが、軽快な動きを見せた。

3月17日から試合前恒例の米ロサンゼルス合宿を敢行し、今月19日に帰国。合宿では計100ラウンド以上のスパーリングをこなしたという。今後は徐々に強度を落とし、疲労を抜いていく。減量はリミットの55・3キロまで約3キロと順調だ。

32戦全勝同士による〝史上最高の日本人対決〟。これまで誰も攻略できなかった尚弥の牙城を崩すべく「井上選手のパンチに対してどう反応できるか。たくさんの武器をチームに授けてもらった」とカウンターパンチがキーポイントになることを示唆した。

勝てば日本男子4人目の世界4階級制覇を達成。さらに米専門誌「ザ・リング」の全階級を通じた最強ランク「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で2位の尚弥に勝利すれば、現在の6位から目標の1位にグッと近づく。「PFP1位に近づいていけるように今回勝利を収めたい」と言葉に力を込めた。

中谷潤人の練習を視察に訪れた大橋秀行会長(左)と井上真吾トレーナー(撮影・佐藤徳昭)

観戦チケットは完売し、観客数は日本開催のボクシング史上最多となる見込み。「5万5000人を魅了できるようなファイトができる」。中学卒業後、高校へ進まずに単身渡米して腕を磨いた男は、ボクシング界の新たな絶対王者になるつもりだ。(尾﨑陽介)

★尚弥陣営は警戒

井上尚弥陣営は異例の5人で視察。大橋ジムの大橋秀行会長と尚弥の父・真吾氏、北野良氏、鈴木康弘氏、太田光亮氏のトレーナー4人が目を光らせた。大橋会長は「それだけ警戒しているという意味。動画じゃなく、直で見ると全然違う。全部怖いパンチを持っている」と警戒心を強めた。そして、「お互いに最高のコンディションでドームのリングに上がれると思う。楽しみ」とうなずいた。