【6月支給分より3.2%増額】ふつうの年金に月額約5000円上乗せされる「年金生活者支援給付金」とは?《誰が・いくらもらえる?》
老齢・障害・遺族《3種類の給付金》それぞれの支給要件・給付基準額・請求手続きをわかりやすく解説【申請しないともらえないお金です】

【6月支給分より3.2%増額】ふつうの年金に月額約5000円上乗せされる「年金生活者支援給付金」とは?《誰が・いくらもらえる?》
老後の生活を支える柱である公的年金ですが、物価の上昇が続く昨今、年金額だけで家計をやりくりすることに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
特にひとり暮らしの方や、受給額が限られている世帯にとって、少しでも収入が増える制度は心強い味方となります。
そのような中、一定の所得基準を満たす方に年金とともに支給される「年金生活者支援給付金」は、2026年度において物価変動を反映した増額改定が行われました。
この給付金は自動的に支給が始まるものではなく、対象となる方には日本年金機構から「お知らせ」が届き、自ら請求手続きを行う必要があります。
せっかくの受給権利を逃さないためにも、2026年度の最新の給付額や、ご自身が対象となるかどうかの判断基準を正しく理解しておくことが大切です。
今回は、年金に上乗せして支払われるこの制度の仕組みと、届いた書類別の手続き方法、さらに便利になった電子申請についても詳しく解説します。
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「年金生活者支援給付金」とは?

年金生活者支援給付金制度について
年金生活者支援給付金は、年金に上乗せして支給される給付金で、以下の3種類があります。
・老齢年金生活者支援給付金
・障害年金生活者支援給付金
・遺族年金生活者支援給付金
「老齢・障害・遺族」、それぞれの基礎年金を受給中の人が、公的年金を含めても所得が一定基準以下となる場合に、2カ月に一度、受け取ることができるものです。
【誰がもらえる?】年金生活者支援給付金の支給要件
3種類の年金生活者支援給付金には、それぞれの支給要件が設定されています。3種類共通の基準は、受給者本人の「前年の所得」です。
老齢年金生活者支援給付金には、これに加えいくつかの要件が加わります。
「老齢年金生活者支援給付金」支給要件

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者
・同一世帯の全員が市町村民税非課税
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の対象者
・それぞれの年金(障害基礎年金もしくは遺族基礎年金)の受給者である
・前年の所得(※)が479万4000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額)
※ 障害年金、遺族年金等の非課税収入は除く
それぞれの給付金において、上記の要件をすべて満たす場合、年金生活者支援給付金を受け取ることができます。
【いくらもらえる?】年金生活者支援給付金の給付額、6月支給分より3.2%増額
2026年度の年金生活者支援給付金の給付額は、前年の物価変動率にもとづき、+3.2%の増額となりました。
【2026年度】年金生活者支援給付金の給付額

年金生活者支援給付金の給付額
・老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5620円
・障害年金生活者支援給付金:障害等級1級7025円・2級5620円
・遺族年金生活者支援給付金:月額5620円
老齢年金生活者支援給付金のみ、上記の基準額をもとに「保険料納付済期間や免除期間」に応じて、実際の支給額が計算されます。
【請求手続き】年金生活者支援給付金は「申請しないともらえないお金」です

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金」
年金生活者支援給付金の支給対象と判定された人には、日本年金機構から請求書が届きます。
年金受給状況によって、書類形式や郵送タイミングが異なります。ここでは、3つのケースに分けて、送付時の封筒や、手続き方法を紹介しましょう。
【ケース1】これから老齢年金を受け取り始める人(緑の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎え、老齢基礎年金を新規に請求する方」
これから老齢年金を受け取り始める人には、65歳になる3か月前に、年金受給に必要な「年金請求書(事前送付用)」に同封して「年金生活者支援給付金請求書」が送付されます。
必要事項を記入し、受給開始年齢の誕生日の前日以降に、年金の請求書とともに年金事務所に提出しましょう。
【ケース2】すでに年金を受給している人の場合(うす緑の封筒)

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」
すでに基礎年金を受給中で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる方には、2025年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
【ケース3】老齢基礎年金を繰上げ受給中の場合(うすだいだい色の封筒)

出所:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」
老齢基礎年金を繰上げ受給中の方のうち、年金生活者支援給付金の受給権が発生すると見込まれる場合、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの方は前月の初旬)に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。
必要事項を記載したら同封の目隠しシールを貼り、差出人欄に住所・氏名を記載したうえで切手を貼ってポストに投函しましょう。
※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)および所得情報等を確認するための所得状況届が届きます。
一度申請すれば、支給要件を満たす限り2年目以降の手続きは基本的に不要です。また、所得が増えるなどして支給要件を満たさなくなった場合は、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止されます。
なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた人は、「電子申請による提出」ができるようになりました。
電子申請により提出した場合、郵送による提出は不要です。
まとめ
年金生活者支援給付金は、日々の暮らしを支えるための貴重な上乗せ給付であり、2026年度は物価動向に合わせて支給額が引き上げられました。
この制度の最も重要な点は、受給資格がある場合でも、本人による「請求手続き」が行われない限り、1円も支給されないという仕組みにあります。
特に、新たに65歳を迎える方や、所得の減少によって新たに支給対象となった方には、日本年金機構から緑色や薄橙色の封筒で案内が届きますので、見落とさないように注意が必要です。
また、近年はマイナンバーカードを活用した電子申請も導入されており、スマートフォンから手軽に手続きを済ませることも可能になりました。
ご自身が対象かどうか不安な場合や、案内が届いているけれど手続きが止まっているという方は、この機会に内容を再確認してみることをおすすめします。
参考資料
・日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
・日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
・厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」
・厚生労働省「年金生活者支援給付金」
・日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
・日本年金機構「個人の方の電子申請(年金生活者支援給付金請求書)」
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