額面通りは振り込まれない! 厚生年金、平均年収「500万円×40年勤務」でもらえる月額はいくら? 引かれる税金と“本当の手取り”をシミュレーション

みんなはいくらもらっている?「厚生年金」平均月額もチェック

【公的年金は2階建て構造】会社員が受け取るのは「国民年金+厚生年金」, 「平均年収500万円×40年間勤務」将来の年金額はいくらになる?, 「国民年金」の受給額シミュレーション, 「厚生年金」の受給額シミュレーション, 年金からも税金が引かれる!実際の手取り額は「額面の85〜90%」が目安, みんなはいくらもらってる?「厚生年金」の平均月額をチェック

額面通りは振り込まれない!厚生年金、平均年収「500万円×40年勤務」でもらえる月額はいくら?引かれる税金と“本当の手取り”をシミュレーション

老後の生活設計を考えるうえで、毎月の年金額を知ることは欠かせない要素です。

しかし、特に厚生年金は現役時代の収入や加入期間によって将来の年金額が変動するため、「実際にいくらもらえるのか予想がつかない」という人も少なくないでしょう。

今回は、「平均年収500万円×40年勤務」というモデルケースについて、将来の年金額や、税引き後の手取り額をシミュレーションします。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

【公的年金は2階建て構造】会社員が受け取るのは「国民年金+厚生年金」

まずは公的年金の仕組みをおさらいするとともに、受け取れる年金の種類を確認しましょう。

日本の公的年金制度は、「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階建て構造です。

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公的年金制度の仕組み

・国民年金:日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が対象

・厚生年金:会社員や公務員が対象

自営業者やフリーランス、専業主婦の場合、将来は国民年金のみを受け取ります。

対して、現役時代に会社員や公務員として働いていた人は、国民年金に加えて厚生年金も受給できます。

今回のモデルケースでは会社員や公務員として勤務していた場合を前提としているため、受け取れる年金の種類は「国民年金+厚生年金」です。

次章では、会社員や公務員として「平均年収500万円」で「40年間勤務」したケースについて、国民年金と厚生年金のそれぞれの受給額をシミュレーションしましょう。

「平均年収500万円×40年間勤務」将来の年金額はいくらになる?

「平均年収500万円」で「40年間勤務」した場合に、将来受け取れる年金額を見ていきましょう。

「国民年金」の受給額シミュレーション

国民年金の受給額は、保険料納付期間に応じて決定されます。

具体的な計算式は、以下のとおりです。

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国民年金の計算式

「国民年金の年金額=84万7300円×(保険料納付済月数÷480月)」

※昭和31年4月2日以後生まれの人

今回のシミュレーションでは保険料を40年間にわたって全額納めたものと仮定するため、納付済み月数は480月です。

よって、国民年金として受給できるのは、令和8年度の満額基準で年間約84万7300円(月額7万608円)となります。

「厚生年金」の受給額シミュレーション

次に、厚生年金の受給額を試算しましょう。

厚生年金の受給額は、以下の計算式で算出されます。

厚生年金の年金額=報酬比例部分+経過的加算+加給年金額

今回は経過的加算・加給年金額は加味せず、報酬比例部分のみを計算します。

報酬比例部分は厚生年金の基礎となる部分であり、計算式は以下のとおりです。

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厚生年金の報酬比例部分の計算式

・A(2003年3月以前の加入期間):平均標準報酬月額×7.125/1000×同期間の加入月数

・B(2003年4月以降の加入期間):平均標準報酬額×5.481/1000×同期間の加入月数

今回は2003年4月以降に加入したと仮定し、Bの計算式を用いて報酬比例部分を算出します。

・生涯の平均年収500万円÷12ヶ月=平均標準報酬額約41万6666円

・加入期間40年(480月)

・B(2003年4月以降の加入期間):41万6666円×5.481/1000×480月=約109万6198円

平均標準報酬額は年収÷12で簡易的に算出しており、上限・等級調整・賞与上限などは考慮せず

あくまでも簡易的な計算であるものの、厚生年金の報酬比例部分は、年間約109万6198円(月額約9万1349円)となります。

国民年金と合わせると年金収入は年間約194万3498円であり、毎月約16万1958円受給できるという結果になりました。

しかし、実際に口座に振り込まれる年金は額面通りではありません。

年金からも税金・社会保険料が引かれるため、手取り金額はその分少なくなります。

次章では、年金から引かれる税金・社会保険料の金額や、今回のモデルケースにおける年金手取り額について確認しましょう。

年金からも税金が引かれる!実際の手取り額は「額面の85〜90%」が目安

年金からは税金・社会保険料が天引きされますが、引かれる金額は受給者の収入や住んでいる地域などによって異なります。

参考までに、年金生活を送る65歳以上単身世帯について、年金と税金・社会保険料の平均額を確認してみましょう。

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65歳以上の単身無職世帯の家計収支

・実収入:13万1456円(うち年金を主とする社会保険給付:12万212円)

・非消費支出(税金・社会保険料):1万2990円

・可処分所得(実収入−非消費支出):11万8465円

実収入の額面は13万1456円ですが、税金・社会保険料として1万2990円が天引きされます。

そのため、手元に残る可処分所得は11万8465円です。

大まかな目安として、天引きされる金額は収入の約10〜15%であると考えておくとよいでしょう。

今回のモデルケースである「平均年収500万円」で「40年間勤務」した場合の年金額は、毎月約16万1958円でした。

約10%が税金・社会保険料として天引きされると、手取り額は約14万5700円となります。

みんなはいくらもらってる?「厚生年金」の平均月額をチェック

ここからは、実際に厚生年金を受け取っているシニアの平均年金月額を見ていきましょう。

厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額は以下のとおりです。

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厚生年金の平均年金月額と階級別受給者数

〈厚生年金(国民年金部分含む)の平均年金月額〉

・全体:15万289円

・男性:16万9967円

・女性:11万1413円

今回のシミュレーション結果では、年金月額は額面で約16万1958円でした。

実際の厚生年金の平均月額と比較すると、男性の平均額に近い数字であることがわかります。

おわりに

「平均年収500万円」で「40年間勤務」した場合の年金月額は、額面で約16万1958円、税金・社会保険料の天引き後でおよそ14万5700円となることがわかりました。

これは厚生年金の平均月額と同程度の水準であり、シニアの平均的な姿に近いことが読み取れます。

ただし、今回のシミュレーションはあくまでも簡易的な試算です。

ご自身の実際の年金見込み額は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しましょう。

参考資料

・日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」

・日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

・日本年金機構「老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

・日本年金機構「は行 報酬比例部分」

・総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2025年(令和7年)平均結果の概要」

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

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