私と彼氏は、世界旅行中に会社を設立した。1年後には、売上高が約51億円に達している

一緒にスキンケア会社を設立したトリシア・レドゥラ氏と恋人のマックス。
- トリシア・レドゥラ氏と、彼女のボーイフレンドであるマックスは、日焼け止めとスキンケア製品を扱う会社を設立した。
- 彼らは世界60カ所を周る旅行中に、その会社を設立したという。
- 旅行を通じて、彼らは世界中でアイデアや製品を試すことができた。
本稿は、トリシア・レドゥラ氏(スカイ・アンド・ソル[Sky and Sol]共同創業者)との対話をもとに構成したエッセイである。長さと明瞭さのために編集を加えている。
2023年、私のボーイフレンドであるマックスはキリマンジャロ登山に挑戦した。私たちは2人とも健康維持に力を入れており、この登山は彼にとって大きな達成感をもたらすものだった。しかし、登山中、マックスは肌を紫外線から守ってくれる日焼け止めを見つけることができなかった。
オースティンのアパートに戻ってから、私たちは牛脂をベースにした日焼け止めのアイデアを練り始めた。ちょうどその頃、賃貸契約が切れたら旅に出ようかと考えていた。意外なことに、この2つのアイデアは互いに補完し合うものだった。つまり世界を旅しながら、リモートでビジネスを始めれば良いのだ。
ハワイで仕事と旅行のルーティンを確立した
ずっと行ってみたかったハワイが最初の目的地となった。1カ月ほど滞在し、いくつかのエアビー(Airbnb)に宿泊した。その間、休暇先とはいえ普段通りの勤務スケジュールを維持していた。

トリシア・レドゥラ氏と彼氏が最初に訪れたのはハワイだった。
朝起きて少し観光をしてから、長時間仕事をするという生活を始めた。パソコンに向かっているだけだったが、新しいカフェなどの場所で仕事をするのは新鮮で面白かった。貯金を切り崩す生活だったが、すぐに自社製品の販売も始めた。
また、出発前にアメリカ市場向けに日焼け止めの販売も開始し、スカイ・アンド・ソル(Sky and Sol)はすぐに売上を上げ始めた。2024年の旅行期間中だけで売上高は約700万ドル(約10億8500万円、1ドル=155円換算:以下同)を記録。商品の配送は外部の物流会社に委託し、必要に応じて家族の自宅にサンプルを送ってもらった。私たちは直接サンプルを見ることができないが、家族に写真を送ってもらった。
安かったから、大西洋横断クルーズを予約した
休暇で実家に帰った後、私たちはマイアミからイギリスへの大西洋横断クルーズを予約した。当時はクルーズの料金が本当に安かった。このクルーズを通じて、私たちは柔軟に対応することの大切さを学んだ。狭い客室で一緒に仕事をしており、気分転換に船内のスターバックス(Starbucks)によく出かけていた。
当時、私はアフィリエイトプログラムの構築に注力しており、インフルエンサーへの連絡、登録手続き、アフィリエイト報酬の支払いなどを担当していた。マックスは広告戦略の策定に取り組み、ビジネスメンターと協力して事業の急速な拡大を図っていた。
私はその間に体調がほとんど優れなかったため、クルーズは決して最高の体験とは言えなかった。1月にイギリスに到着した時には、旅がようやく終わったことに安堵していた。
様々な市場の日焼け止めを比較できた
イギリスを観光した後、私たちは東京へ飛び、そこで約2週間滞在した。

世界を旅することで、米国では入手できない日焼け止めを試す機会が生まれた。
ヨーロッパやアジアを旅したことで、アメリカでは手に入らない日焼け止めを試すことができた。私たちはよく、店にある日焼け止めを片っ端から買い集め、そのデザインや使用感をじっくりと確かめた。日本や韓国の日焼け止めの多くはアメリカでは販売されておらず、それらを試すことができたため、より良い製品の開発につながった。
シンガポールで起業家コミュニティを見つけた
日本では旅が順調に進んでいたため、滞在を延長することにした。次にシンガポールでの3カ月間の滞在を予約。エアビーに泊まる代わりに、現地の起業家コミュニティとつながるためにリビングスペースを選んだ。世界中から集まった滞在者たちと戦略や成長について議論することができ、Eコマース業界について多くのことを学んだ。私生活と仕事の境界は、しばしば曖昧になった。
シンガポールでは、ビザに関する問題に直面した。アメリカ人である私たちは、どこへでも行けると思い込んでいたが、依然として法律に従わなければならないという良い教訓となった。その時点で旅を始めて6カ月が経ち、私は少しホームシックになっていた。私は家族に会いに帰国し、マックスはマレーシアを訪れた。予約していた全ての期間をリビングスペースで過ごすことができなかったため、金銭的な損失を被った。
1年間の旅行はもう二度としたくない
その後、私たちはフランスで合流し、アイスランド、スイス、ポルトガルなど、ヨーロッパ各地を旅した。これも各国のスキンケア製品について学ぶまたとない機会となった。例えばアイスランドでは、石鹸を羊毛で包んで、より効果的に角質ケアを行う習慣がある。また、理想とするワークライフバランスのあり方を見つけることができた。

トリシア・レドゥラ氏はその後、1年間旅行をすることはなかった。
旅の最後を飾ったのはプエルトリコでの1年間で、2025年は丸1年をそこで過ごした。この島を選んだのは、税制上のメリットがあったからだ。
現在はアメリカに戻っている。家があり、リフレッシュできる場所があるのは心地よいものだ。1年間も旅を続けるのはとても疲れるので、もう二度とやりたくはない。それでも、この経験ができたことは嬉しいし、これから長期的な計画に集中できることも喜ばしい事だ。