自民保守系議員の再結集が焦点 安倍晋三氏死去でバラバラも、萩生田光一氏「結節点に」

自民党の萩生田光一元政調会長(中央)=春名中撮影

自民党の保守系議員の結集軸だった安倍晋三元首相の死去後、バラバラになった保守系議員の再結集を求める声が党内で出ている。そんな中、安倍氏の側近だった萩生田光一元政調会長が調整役に名乗りを上げた。「ポスト石破」を巡る党内政局は、保守系議員の大同団結の成否が焦点だ。

4月25日夜、東京都八王子市で開かれた萩生田氏の地元会合に、高市早苗前経済安全保障担当相が駆け付けた。萩生田氏は、旧安倍派のパーティー収入不記載事件を受けた1年間の党役職停止期間を4月3日に終えたばかりだ。

国力、人材力の強化期待

会合は報道陣に非公開だったが、出席者によると、高市氏はトランプ米政権による関税措置に触れ「国力を強くする必要性を強く感じている」と主張した。萩生田氏については「人材力の強化に向けた党内議論をリードしてほしい」と期待を込めたという。

自民党の高市早苗前経済安全保障担当相(奥原慎平撮影)

高市氏は初めて立候補した令和3年の党総裁選で安倍氏の支援を受け、安倍氏を支持した保守層から人気がある。安倍氏死去後の昨年の総裁選では石破茂首相に決選投票の末に敗れた。

この総裁選には同じく保守思想を重んじる小林鷹之元経済安保担当相も出馬し、保守系議員の票が割れたと指摘された。高市氏も、次期総裁選では小林氏と連携しなければ「勝てない」と語る。しかし高市、小林両氏とも立候補に意欲を持っている。

今のところ両氏のいずれかが妥協する雰囲気はないが、萩生田氏の処分期間が満了したことで事態が変わる可能性もある。

「割れたら自民終わる」

萩生田氏は高市、小林両氏との関係が深い。4月18日のインターネット番組では、会食した際の高市氏の様子を「戦う気力は衰えていない」と語った。一方、小林氏には「(総裁選に)出続けなければいけない呪縛にかからなくていい」と伝えた、と明らかにした。暗に高市氏への協力を促したと受け取れる。

小林鷹之衆院議員(酒巻俊介撮影)

萩生田氏は昨年の総裁選を「最前線で頑張った人ほどしこりが残るが、私は一歩外にいた」と振り返り、こう強調した。

「そういう人たちの結節点としての役割を果たそうと、自分なりの努力はしている」

夏の参院選で自民が大幅に議席を減らせば、総裁交代論が高まるかもしれない。党関係者は「今、保守が割れたら自民は終わる」と指摘した。(今仲信博、長橋和之)